日記

低クオリティの弁当、本の感想、ときどきDA PUMPについて

難しい料理、枯らしたみょうが、黄色のポスターについて

・ベランダ菜園、みょうがが枯れ果ててしまった。一時青々と茂っていたのに。日差しが強くなってきた頃から一部の葉が茶色くなり、すだれを買ってきて日除けにしたものの効果はみられず、数週間かけて全体が茶色くなってしまった。そして今朝、すべての茎がすっと抜けた。本当に悲しい。数ヶ月前にローズマリーも枯らしてしまった。一方で、ランタナは花が一旦終わったようで枝がどんどん伸び、パクチーと唐辛子は開花。大葉は収穫期を迎えている、というかいくらでも収穫できる。摘めば摘むほど生えてくる。

 

・少し気のきいた料理を作ろうと思い、だいぶ前に買った「暮しの手帖」特別編・春夏レシピ集をぱらぱらめくってみたら、マリネにはコリアンダーシードをひとつまみ、ベシャメルソースを手作り、水餃子の生地を手ごね、などといった私にとっては実現性のかけらもない内容で、自分が暮らしを大切にできないダメな人間だと突きつけられたような気がしてまず落ち込んだ。次にこんなレシピを紹介してくる「暮しの手帖」に腹が立った。また「暮しの手帖」の表記にひとひねりあることなどにいらだってきた。「暮らしの手帳」でいいだろ。私は、「ゆで鶏にみょうがを刻んだものをかけるとおいしい」程度の気のきかせかたを望んでいたのに、コリアンダーシードやら手作りソースやらを出してこられても困惑する。そういうのを「暮らし」みたいに言われるのはしんどい(もしかしたら通常発行されている「暮しの手帖」はもっと一般的なレシピが紹介されているのかもしれません)。

 

ただ、その本にはいくつか読み物が挿入されていて、「どこで読んだか思い出せない、でもまた読みたい」と思っていた酒井順子さんの短いエッセイに再会することができた。

 

酒井さんのお母さんはあるとき突然、倒れて亡くなった。数日後、実家の冷蔵庫をあけるとお母さんが作り置いていたカレーが残っていた。酒井さんは、これが最後に食べる母の料理なんだと思いながらそのカレーを食べた。そういう内容が淡々と書かれている。酒井さんは「負け犬の遠吠え」が有名で、その他の著書もすべてひょうひょうとしていて優しくて、あと章ごとにオチがしっかりあるのが好きなのだが、このエッセイが一番好きだなあと改めて思った。

 

又吉イエスが亡くなったらしい。体調が悪いから政治活動をやめることはどこかで読んでいたが、そんなに悪かったとは。昨年まで東京1区に住んでいて、今も在勤している。初めて存在を認識したのは中学生の頃だったと思うが、おかしな立候補者というものを見たのも初めてだったので、それは衝撃だった(その後、マック赤坂外山恒一を知ることになる)。最近では選挙ポスターが目に入っても風景の一部としか認識できなくなっていた。次の選挙ではもうあの黄色に出会えない。少し寂しいと思う。