日記

低クオリティの弁当、本の感想、ときどきDA PUMPについて

子育て四年一昔

2019年に第一子、2023年に第二子を産み、たった4年で赤ちゃんの育児にまつわる状況がいろいろと変わったことに驚いている。総じて世の中は赤ちゃんにも養育者にも優しくなる方向に進んでいて、「どんどん育児が楽になるな」と思う。メモ的に挙げてみたい。

育児グッズについて
・抱っこひも
 4年前はエルゴベビー一強だったが現在はベビービョルンが追い上げている印象。エルゴは後ろにバックルがあること(悪意ある他人に外されかねない)やゴツいことがマイナスポイントになっているようで。それでも私はエルゴが好き。


・おくるみ
 4年前は特に制限なく利用されていたが現在は股関節への悪影響を指摘する声があり巻き方や主流の商品が「足はきつく巻かない」方向性のものにシフト。買い直した。


・スイマーバ(お風呂で赤ちゃんの首につける浮き輪)
 4年前は少々グレーな雰囲気もありながら広く受け入れられていたが現在は完全NGなムード。

 


・ベビーカー
 4年前は国内メーカーが主流だった(海外のは手に入りづらく個人輸入する人もいた)が、現在は海外メーカー製のものが手に入りやすくなり利用者も多し。国産のはピジョン以外はダブルタイヤ型が多いが、歩道に段差の多い東京ではシングルタイヤが使いやすいと思うため、シングルタイヤ率が高い海外製が選択肢に入ってくるのはよい。上の子を立たせて乗せられるアタッチメント付きのもの、チャイルドシート兼用のものなど、実用性に優れた製品が多いのもまたよい。
 


・フルーツフィーダー(おしゃぶり状の離乳食向け食具)
 4年前は簡単に手に入らなかったが現在は西松屋のPBで安価に購入可能。第一子のときに試してみたくてできなかったのでありがたかった。


・液体ミルク
 4年前は登場したばかり。現在は完全に市場に定着したようで、高いけどそこらじゅうで売っている。外出時などとても便利に使える。しかしまあ大人が見るとめちゃくちゃまずそう。
 
 
育児をとりまくビジネスについて
・個人コンサルタント
 「赤ちゃんXXコンサルタント」「アドバイザー」「赤ちゃんXXの専門家」を名乗る人が増えたと思う。特に第一子の親が悩みがちなトピックである「ねんね」の業界にはたくさんの個人が進出。「乳幼児睡眠コンサルタント」とかいう資格のスクールまでできていた。インスタグラムの広告で「離乳食アドバイザー」なる人物が流れてきたこともあった。個人的には、赤ちゃんが赤ちゃんである期間は短く、そのときに親が抱える困りごとは成長により勝手に解決することが多いので、「コンサル」的に関わる商売はうまいな、と思う。必ずいつかうまくいくから。


・産後ケア施設(退院後に母子が滞在できる、主に母体を休めるための施設)
 4年前はごく限られた助産院や病院でのみこういうサービスが提供されていたが、現在は観光や不動産、アミューズメントといった業界の各社が参入。ものすごい額がかかるが、椿山荘などのホテルの空き部屋に宿泊し、赤ちゃんを預かってもらったり、三食出してもらえたり、授乳の指導を受けたりできる。産後ケアに特化した施設「マームガーデン葉山」が有名だが、運営がバリアンとかパセラの会社なんだよな(だからどうとかではないけど、とりあえず施設にカラオケがついてる)。医療行為をおこなうわけではないから開業しやすいのかもしれない。


・ベビーテック
 子育てをテクノロジーで手助けするサービスや商品のこと。2019年に初回の「BabyTech Award Japan」が開催されたらしく、その頃にこの言葉は認知できていなかった。4年前、それ系のアイテムは「自動で揺れるベッドやバウンサー」くらいしか見たことがなかったが、現在、都からポイントをもらったカタログギフトの中に「赤ちゃんの泣き声をAIが解析し泣いている理由を教えてくれるライト」があって驚いた。(他にもいろいろ機能があるようだけどそこだけ見ると)バウリンガルじゃないか。いろいろ言いたくなるけど老害しぐさになりそうだからやめる。でも例えば将来、自分の子どもが育児をするときにこういうのを使って「なるほど、おむつだって」とか言っていたらまあ何か言っちゃうでしょうね。


・お教室、習いごと系は、赤ちゃん関連だとさすがにあまり変化はないと思う。

 


公的な支援について
・お金
 2019年の時点ですでにたくさんの補助や支援がありありがたいと感じていたが、さらに拡充された。保育料の無償化、出産育児一時金の増額、赤ちゃんファースト(「百合子」がちらつくこのネーミング、都民は妊娠出産すると15万円のカタログギフトがもらえるという事業)などなど、逆にありがたみが薄れてくるくらいいろいろしてもらえるようになった。


・サービス
 こちらも4年前に比べて、上記のような産後ケア含む各種親子向けサービス(家事代行とかシッターとか)利用時の補助が増えたり、保育園の定員が増員されたりと、嬉しいことしかない。逆に改悪されたものごとを私はほとんど知らない。男性育休も政府が取得率を上げたいようで、法改正があって取りやすくなった。個人的には「妻が仕事復帰する」「上の子供の世話」以外の目的で長く取る必要はない、と考えているけれど、それは各家庭の問題なので。個人的にはとにかく保育園に入りやすいのがありがたい。私が生む数年前は「保育園に入れず退職」はザラにあったが、今は聞かない。換えのきかない専門職とかバリキャリとかではない普通の労働者である自分が、普通に仕事に戻れることに感謝したい。

 


2023年に日本で生まれた子どもの数は史上最少だそうで、これからも少子化のトレンドは進んでいくのだと思われる。でも世の中、本当に子育てしやすくなっていて、ああ、日本死なないで、って私は思っている。